考えるのを人に任せてみよう
考えることは大切、だけど面倒なのも事実
このWebサイトのタイトルは「考えるネコ、想像するイヌ」としていますが、これは考えることや想像することが大切である、という思いを前提としています。考えないよりは考える方が良いし、少しだけ考えるよりはしっかりと考えるほうが良いのです。これについて、異論や反論をされることはほとんどありません。しかし、考えるのが面倒だ、というようなことを憚らずに口にする人や、態度で示す人に出会ったこともあります。彼らに話を聞いてみると、例えば政治について、自分が考えても仕方がないから無駄に感じる、というようなことを言っていました。また、身近な事柄についても、頑張って考えたとしてもそれを周囲に伝えたり、うまく役立てたりする術を知らないから考えたくない、というようなことを言っていました。
考える対象となる範囲
たしかに、自分が考えただけでは何も変わらないですし、考えれば考えるほど徒労感に襲われることもあります。考えなければいけない対象の範囲が拡大するほど、自分の考えが影響を与えることなど無いように感じてしまいます。それを繰り返すうちに、自分に直接的な影響があり、自分が直接的に影響を与えられる範囲の物事についてしか考えなくなってしまうのです。これが「大人になる」ということかもしれませんが、これを受け入れてしまうのはすこしもったいない気もしますし、いざというときに考えられなくなってしまうかもしれません。自分や家族のことだけを考える生活を続けていると、急に大きな範囲を考えなければいけないときに、考えるのが非常に億劫になってしまいます。選挙のときなどに、それを感じる人も多いのではないでしょうか。
人に任せる
この「どこまで考えなければいけないのか」と「自分で考えるのにも限界がある」というモヤモヤを解決する一番の方法は、「考えるのを他の人に任せる」ことです。対象となる物事の内容や量が自分の手に負えないとわかったら、それを考えるのを人に任せてしまいましょう。はからずも、考えなければいけない事柄が増えるタイミングで、人は部下を持ったり、家族をもったりなど、人に任せることができる機会も増えてくるものです。ただし、上手に人に任せるためには、いくつか条件があります。
人を信頼する
ひとつは「任せた人を信頼すること」です。任せた人と、その人が考えたことを信頼できなければ、もう一度自分で考えなければいけなくなってしまいます。以前、ゴミの処理方法について話をしていたときに、「分別したプラスチック系のゴミを、結局一緒に燃やしているのを知っているから、分別はしない」という考えの人がいました。それを聞いたときに、確かに道理は通っているけれど、「分別したほうが良い」と考えた市区町村の担当者と今のリサイクルの仕組みとを信頼してもよいのでは、と思ったのです。分別しているからこそ「合わせて燃やす」判断もできるし、将来的にプラスチック系のゴミの別の処理方法が推進できるかもしれません。自分の判断でこれに背くのは、専門で考えた人を信頼せず、自分が楽をするために「考えた」ことを利用したように感じました。人に任せたことに対しては、それを尊重する姿勢が大切です。
自分のスタンスをつくり、更新していくために考える
もうひとつは、人に任せる前に自分でも一度考えてみる、ということです。詳細まで詰めて考えてしまうと、それこそ人に任せる意味がありませんので、大体の方向性や考え方、いわゆる「スタンス」を作り上げておく必要がある、ということです。また、このスタンスは時間経過や任せる人によって変化しますので、これを意識的に更新し続ける必要があります。そのために、頻度や詳細度は低くなりますが、考える必要がありそうです。
考えるのを人に任せてみよう
「情報過多の時代」と言われて久しいですが、あれもこれも自分で考えていると、時間も足りないですし、押しつぶされてしまいそうになります。人を頼ったり、昨今性能が急激に向上したAIに任せたりするなど、自分以外の誰かに考えるのを任せてみてはいかがでしょうか。ただし、人に任せるには自分が考えていなければいけませんが、一人で考えるよりは効率も良いですし、ストレスも少ないと思います。
記事タイトル | 考えるのを人に任せてみよう |
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掲載日 | 2024年8月10日 |
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