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AIによる就職氷河期の到来

AIに仕事が奪われる現状

アメリカでは失業率が高くなっているようです。コロナ禍以降、時間をかけて回復してきた雇用状況でしたが、2025年7月から8月にかけての失業率や新規雇用数は悪化しているようです。専門家の分析によると、これはAIによる雇用カットが原因であり、特に大卒レベルのホワイトカラー職がAIに置き換わっていると推量されています。

若手を直撃するAI就職氷河期

AIに置き換わっている仕事としては、会計や法務、監査、カスタマーサービス、データサイエンス、プログラマーなどが挙がっていました。2022年にChatGPTが登場したとき、大学の先生方とのお話しの中で「若手が実践で学ぶ機会が少なくなってしまうかも」という心配が挙がっていたのを覚えていますが、3年も経たないうちにそれが表出してくる形となりました。実際に就職活動をしていた若者達の体感としては「AIによる就職氷河期」はもう少し早く訪れていたのかもしれません。

AIに対抗する方法

これに抗うかのように、アメリカではいろいろなアクションが試されています。一見すると無茶苦茶なことをしているようにも見えるトランプ大統領ですが、移民へのビザ手数料を高額化して国内の雇用を優先させたり、大学への補助金を打ち切る一方でブルーカラー向けの職業訓練を実施するなど、その場しのぎの対処療法である可能性はありながらも、1歩か2歩先くらいに生じるであろう問題を解決するための施策を打ち出しているようにも見えます。

生きる権利を保証する

AIはうまく使うことができれば、人間のあらゆる活動を効率化してくれるため、その恩恵のほうが多くなるはずです。しかし、短期的にはAIと労働市場のパイを喰い合う時間もありそうです。今後、AIが人々から仕事を奪い続けるのであれば、少なくともその移行期間にはベーシックインカムや公共事業の拡大など、これまで見送ったり先送りにしてきた生きる権利を保証するためのアクションをすることが国や自治体、企業には求められそうです。

記事タイトルAIによる就職氷河期の到来
掲載日2025年9月27日
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