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「くまモン」さんと「ちいかわ」さん

ちいかわ経済圏

飲料のパッケージデザインに採用されていたり、ラッピングされた電車やバスを目にしたりすることも多い、人気キャラクター「ちいかわ」。もともとはイラスト、そして 4コマ漫画が SNSで注目を浴びるようになったのがスタートだそうです。そこから書籍化、アニメ化、グッズ展開と成長を遂げて、現在では「ちいかわ経済圏」とまで呼ばれているとか。年間で、数百億から 1,000億円規模の市場というのが事実なら「経済圏」と言われるのも決して大袈裟ではありません。

IP(知的財産)

IPとは、人間の創造的活動によって生み出された、発明(技術)、デザインやキャラクター、著作物(マンガ/映画/音楽/ゲーム等)などの形のない財産のことです。これらを権利として保護し、映画化やメディアミックス展開、グッズ販売やライセンス契約などを通じて多角的に収益化するビジネスを「IPビジネス」と呼びます。ちいかわの躍進を見ると、以前よりも「IPビジネス」は健全な方向へ進化しているように感じます(もちろん、まだまだ道半ばとは思いますが)。

「ライセンスフリー」ではないけれど

一方で「ちいかわ」と、ビジネスモデルとして対極にあると言ってもよい「くまモン」ですが、完全な「ライセンスフリー(著作権フリー)」ではありません。「勝手に何にでも使って良い」ではなく「条件付きで、利用料が無料」という仕組みでした。熊本県のPRや県産品の販路拡大につながる場合、かつ国内企業であることが条件として、キャラクターの利用料は無料。使用許可申請が必要で審査があり、海外企業は有償など、こちらもIP(知的財産)としてきちんと保護されている印象を受けました。

くまモンの戦略

「くまモン」の場合、キャラクター使用料で稼ぐのではなく、「くまモン」をさまざまな商品に登場させることで「熊本」の知名度を上げ、農産物や観光などの経済効果を狙っています。「フリー戦略」と呼ばれる手段です。完全に個人の見解ですが「くまモン」は目的の明確化と限定化によって、フリーであるにも関わらず、リンゴ 3個と同じ重さの猫ちゃんよりも「安売り」されている印象が弱いように感じます。

To profit, or not to profit : that is the question.

稼ぐべきか、稼がざるべきか。「ちいかわ」のように、知的財産を価値に変える稼ぎ方、儲け方は、労働力が確保できない(人口が減少傾向にある)日本において、一つの正解であり、正攻法だと言えます。あるいは「くまモン」のように、直接的に稼いだり儲けたりするより、その先に得られるものを狙う形もある訳で。実に悩ましい。まずは、そんな高尚な悩みを抱えられる段階にたどり着くことが、私の抱負です。

記事タイトル「くまモン」さんと「ちいかわ」さん
掲載日2026年1月10日
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