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アニメで学ぶ

「?」が増えるのは正解

以前「新しいことを知ると、分からないことが増えるから怖い」という考え方にショックを受けた話を、こちらのブログに書いたことがあります。私は「知る=楽しい」と信じて疑わなかったからです。しかし、知るほどに「分からないことが増える」というのは真実ですし、正しく理解できている証左でもあります。

「分からない」は、好奇心のタネ

「知る」ことをポジティブに捉えている身としては、「分からないことが増える」=「知りたいことが増える」という好奇心の連鎖が生まれるので、やっぱり「楽しい」にたどり着きます。「知る」ことの素晴らしさの例として、新シーズンが始まったアニメ『ゴールデンカムイ』を取り上げたいと思います。

『ゴールデンカムイ』で学ぶ、多文化主義

実写映画版では、山﨑賢人さんが主人公「不死身の杉元」を演じているため、爽やかな趣があると思います。ところがアニメ版は(おそらく原作漫画も)大変アクが強く、ほとんどの登場人物の個性が強烈で、人には勧めにくい部分が多々あります。しかし、ヒロインのアシリパの父親が、一枚岩ではなかった各地のアイヌの長をまとめたエピソードには感銘を受けました。

差別は無知から始まる

外部からは「アイヌ」と一括りにされがちですが、当然その中では地域によって慣習や文化の違いがあります。ある地域のアイヌの食事が、他のアイヌには到底食べものとして受け入れられないケースがあり、罵り合いが起きました。そのとき「差別は無知から始まる」と考えていたアシリパの父親が、忌避されていた食材の効用や美味しさ、世界に目を向けるとあちこちで食されていることなどを説き、対立を解消させました。

たくさんの常識

私自身も最近、あまり馴染みのない宗教に対する知識不足による「誤解があったかも」と感じた場面がありました。その文化圏では、みんなでご飯を食べたり、遊びに行ったりしたときの支払いは全て年長者(あるいは明確な高所得者)が担うことが常識でした。「割り勘」という概念自体が存在しないのです。

ほんとうに「割り勘」は平等?

背景を知らなければ、支払う素振りさえ見せない彼らに対して、なんだか「失礼」で「たかられている」ように感じそうです。しかし知ると、見え方が一変します。もしかしたら「割り勘」を平等だと思い込んでいる私たちより、公平な慣習なのかも知れません。

違いを認識する効用

もちろん「郷にいれば郷に従って欲しい」という感覚も間違いではないはずです。だからこそ「?」と思ったら、聞いてみて、こちらの常識も伝えてみる。そんなやり取り(対話)が、互いのわだかまりを解く鍵になりそうです。未知の文化に面食らうだけでなく、少しがんばって心を砕く価値は十分にあるのだと思えるようになりました。

記事タイトルアニメで学ぶ
掲載日2026年2月21日
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