問題とは?
問題とは
問題とは「期待された基準あるいはあるべき基準と、実際との差異」のことを指します。「問題の大小」は、この差の大小を表し、この差を埋めることを「問題解決」と呼びます。
問題の分類1
問題は3種類に分類することができます。
- 発生型問題
- 設定型問題
- 将来型問題
発生型問題
発生型問題とは、現在生じている問題のことです。すでに明らかになっており、多くの人に認識できる問題です。できる限り早い対応が望まれ、応急措置をしたうえで、原因が判明した後には恒久的な対策が必要です。
発生型問題の例
日本は長く不景気が続いています。従来主力であった製造業を支援(応急措置)しながら、より積極的な規制緩和と教育への投資(恒久的な対策)が必要です。
設定型問題
設定型問題とは、より高い目標を設定したときに顕在化する問題のことです。目的、目標の妥当性や、達成できる可能性を評価し、取り組み方を考えます。
設定型問題の例
オンラインショップの売上を前年比120%になるよう指示されました(妥当な目標)。オンラインショップを訪問した人の10%が購入するというデータがあるので、オンライン広告を利用してアクセス数が120%になるようにするか、買い物カゴのフローを改良して訪問者の購入率を12%に上げるかを検討しています。
将来型問題
将来型問題とは、いずれ生じることが予測される潜在的な問題のことです。将来の状態どうなっているかの推量や、それに影響を与える要因などを検討し、その対策方法を考えます。
将来型問題の例
現在の年金システムでは、財源が枯渇するのが明らかです。消費税を増税して年金に充てるか、支払金額を減らして支給開始年齢を段階的に引き上げるかを実行する必要があります。
問題の分類2
一方、「解決方法が1つしかない問題」と「解決方法が複数ある問題」にわけることもできます。
問題設定に起こりがちな問題
問題設定をする場合、次のような問題が起こります。問題を設定して、その解決策を検討するのではなく、自分が対応することが可能な解決策をもとに問題設定をしてしまうことです。間違った問題設定をすることになるので、問題解決に至らない原因となります。
問題解決の流れ
リチャード・S・ワーマンによると、問題解決の方法はいかなる場合も「何を成し遂げるのか」と「どう成し遂げるのか」という2つの要素から成り立っているそうです。
問題解決の流れ
- 現状を把握する(何を成し遂げるのか1)
- 原因を究明する(何を成し遂げるのか2)
- 対策を決定する(どう成し遂げるのか1)
- 対策を実行する(どう成し遂げるのか2)