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他の人が見えないものを見る力

「頭が良いな」と思われる人

学生のうちは、テストの成績が良いと「頭が良い」と評価されることがあります。一方、大人には学力テストがありませんが、人と話をしたり仕事をしたりしていて「この人、頭の良い人だな」と感じることがあります。頭の良さにはいくつかの種類があります。効率的だったり、説明がわかりやすかったり、柔軟だったりなどいろいろあるなか、「着眼点や発想がユニークであること」は、今後重要な頭の良さのひとつかもしれません。

感心するパス

筆者は趣味でサッカーやフットサルをしています。たいていは決まったメンバーとプレーするのですが、メンバーの友人が参加してくれることもあります。素人の集まりなので、走れなかったりミスもあったりと、なごやかな時間が続きますが、時々手を叩いて称賛するようなプレーが飛び出すことがあります。得に、タイミングやベクトルが秀逸なパスを見たときは感心しきりです。そんなとき、「彼らは他の人には見えていないものが見えているのではないか?」と思うことがあります。

漫画やアニメで人気の「アオアシ」において、主人公の青井葦人(あおいあしと)は「俯瞰能力」を武器にしています。また、「ブルーロック」の主人公である潔世一(いさぎよいち)も「空間認識能力」が最初の能力として描かれています。いずれもサッカーでは稀有な能力であり、持っているとかなり有利な能力でもあります。前述の秀逸なパスを出す彼らは、素人ながら、漫画やアニメで描かれるような能力を持っているようです。

名パサーの共通点

何度もそのような人たちとプレーしているうちに、彼らに共通点があることがわかってきました。彼らは、デザインや設計にまつわる仕事をしているのです。覚えている範囲で羅列すると、グラフィックデザイナーが2人、Webデザイナーが1人、建築士が3人、インテリアデザイナーが1人、という感じです。いずれも、他の人が想像もしないタイミングでパスを出したり、浮かしたボールで相手の頭を越すような立体的なパスを出すなど、時間や空間を超越したプレーをすることが多いのが特徴です。

仕事で空間や位置などを思考をすることが多いから、スポーツでも空間認識能力に優れているのか、逆に、もともと空間認識能力に優れていたから、デザインや設計にまつわる仕事に就いたのかはわかりませんが、筆者の観測範囲ではなんらかの相関関係があるのは間違いなさそうです。

何が見えているのか

彼らには一体、何が見えているのでしょうか。本人達に直接聞いたことがありますが、多くは「特に意識していないけれど、そこにパスを出せば良いことがわかる」という答えでした。もう少し具体的に言語化してくれた数人によると、誰がどこにどのような状態でいるかの「現状把握」と、その後どうなるのかという「予測」を意識している、との答えでした。

想像力は鍛えられる

もちろん、上記のようなデザインや設計にまつわる仕事をしていない、経験豊かなプロのサッカー選手にも、優れた空間把握能力がある人がいます。彼らは、子どもの頃から繰り返しプレーする中で、パスをカットされたり、ボールを奪われたりしながら、それを乗り越えるために俯瞰能力や空間認識能力を鍛えてきたのでしょう。そのようなサッカー選手は「想像力に溢れたプレーヤーである」と称されることがあります。

これらのことからわかることは、想像力は鍛えることができる、ということです。また、培った想像力は、他の場面でも活かすことができるのです。

頭が良くなる方法

知能の指標としてもっとも有名な「IQ」は、言語性知能と空間性知能を測って算出します。空間性知能が高い人は、数学や科学が強いだけでなく、状況を把握すること、視座をかえること、大胆な発想をすることなども得意としています。今後求められるであろう、AIに対抗できる「頭の良さ」は、勉強だけでなくスポーツや趣味からも鍛えることができるのではないでしょうか。

記事タイトル他の人が見えないものを見る力
掲載日2023年9月9日
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