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カゲロウの戦略

カゲロウの戦略

問題

カゲロウは、成虫になってからの時間が短いことで知られています。カゲロウという名前も自然現象の陽炎に由来しており、ゆらゆらと儚く飛ぶ様子を見て命名したと推量されます。もしかしたら陽炎のように短命であることも知られていたのかもしれません。

冒頭に「成虫になってからの時間が短い」と説明したのは、実は幼虫の時間はそれなりに長い(数ヶ月から数年)からです。しかし、種類によりますが、カゲロウは成虫になってから数分でその生命を終えるものもいます。カゲロウの成虫の時間が短いことには理由があるのですが、その理由とは何でしょうか?

ヒント

  1. カゲロウは飛ぶのがあまり上手ではありません
  2. メスのほうが短命であることが多いようです
  3. カゲロウは不完全変態(サナギの段階がない)です

答え

カゲロウの成虫には栄養を接種したり消化したりする器官がありません。幼虫時代に蓄えたエネルギーで、成虫になり卵を生んで死んでいきます。また、少しでも多くの子孫を残せるように、頭の中にまでぎっしりと卵が詰まった状態になることもあるようです。このように、カゲロウは栄養を取る時期を偏らせることで、完全変態のコストを省き、成虫の体の構造を子孫を残す確率を上げることに特化したものにしたため、成虫の時間が短くなっています。リチャード・ドーキンスが「生物は遺伝子の乗り物である」という考え方を示しましたが、それを実現する戦略は実に多様であることがわかります。

記事タイトルカゲロウの戦略
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