箇条書きの7つの原則
箇条書き
箇条書きは文章の読みやすさ、分かりやすさを向上する便利なツールの一つです。箇条書きを使用する際に意識するべきルールをまとめました。
箇条書きとは
箇条書きは、いくつかの項目を分けて書き並べる、枠線を使わない表の一種です。文章中で用いることも、箇条書き単独で用いることもあります。
箇条書きの効果
- 書きやすさ、読みやすさ
- 文章の字数を少なくすることができます
- 文章が難しくなる原因のひとつとされる「接続詞」を使う必要がなくなります
- 文章にリズムが生まれ、読みやすくなります
- 要点、構成
- 必然的に要点を書き出すことになり、論理的な構成にすることができます
- 読者に対し、わかりやすく要点を示すことができます
- ストーリーの順序を整理できます
箇条書きの7原則
- 4項目以上ある場合は箇条書きにする
- 何についての箇条書きかを示す
- インデント(字下げ)をする
- 行頭記号と項目との間を適切に調整する
- 書き出しに同じ語句を繰り返さない
- 言い回しや表現方法は統一する
- 使用する箇条書きの個数を制限する
4項目以上ある場合は箇条書きにする
文章中に同格の情報が4項目以上あると、読みにくく、理解しにくくなります。接続詞を使って通常文の中に並べるよりも、箇条書きにする方が読者に伝わりやすい。また、箇条書きの項目数に上限はありませんが、概ね5~7以下を目安にしましょう。(参考:チャンキングとマジックナンバー)
改善前
私が好きな食べ物は、寿司と天ぷらです。他にもうなぎ、カレーライス、ラーメンも好きです。そしてメロンやショートケーキも外せません。
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
何についての箇条書きかを示す
何の箇条書きあるかを示すために、見出しやリード文を付けましょう。箇条書きに続く直前の文章を工夫するのも効果的です。
改善前
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
インデント(字下げ)をする
インデント(字下げ)をすることで、箇条書きであることがわかりやすくなります。また、視線を誘導する効果もあります。
改善前
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
行頭記号と項目との間を適切に調整する
行頭記号(「・」や「1.」など)と各項目は、その連関を保つためにスペースを開けすぎないようにしましょう。
改善前
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
書き出しに同じ語句を繰り返さない
「A」という事柄について述べるにあたり、「Aは~」という書き出しは不要です。見出しやリード文にその役割を与えて、箇条書きをシンプルにしましょう。
改善前
- 私が好きな食べ物:寿司
- 私が好きな食べ物:天ぷら
- 私が好きな食べ物:うなぎ
- 私が好きな食べ物:カレーライス
- 私が好きな食べ物:ラーメン
- 私が好きな食べ物:メロン
- 私が好きな食べ物:ショートケーキ
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
言い回しや表現方法は統一する
です・ます調、だ・である調、体言止め、動詞での叙述など、文章のスタイルは統一しましょう。
改善前
- 寿司
- 天ぷら!
- 私が好きな食べ物はうなぎです
- 私が好きな食べ物はカレーライスだ
- ラーメンを食べる
- Melon
- 「ショートケーキ」
改善後
私が好きな食べ物
- 寿司
- 天ぷら
- うなぎ
- カレーライス
- ラーメン
- メロン
- ショートケーキ
使用する箇条書きの個数を制限する
ページや章節など、ある程度の文章のまとまりの中で、箇条書きを多用するのは避けましょう。箇条書きの多用は上に挙げた「箇条書きの効果」が弱くなってしまいます。
まとめ
箇条書きをうまく使うと、情報が整理され、伝わりやすくなります。改善前の悪い例として極端なものを挙げましたが、公的な資料や大企業のWebサイトなどで近いものを目にすることは少なくありません。自分は大丈夫、と思わずに、最後のチェックで7つの原則を思い出してみてください。